太陽光発電の問題解決
着工反対を明確に公約しないのは地元への配慮からだろう、と。
だが、当選後の横路道政は、堂垣内前知事とほとんど変わらなかった。
堂垣内氏自身が「ポクの路線をほとんど継承しているのでホッとしている」〔注3〕と語るほどだが、広義の環境問題や障害者問題などに限ってみても、横路式「現実路線」にア然とする道民は少なくなかった。
現実路線そしてその「現実路線」に対するさまざまな分野の批判を要約するとすれば、それはほぼ次のようなものになるであろう。
「いま、新開拓時代」というスローガンにみられるように、横路氏はもともと、開発志向の人物だった。
基本的に「東京モノ」の中央志向的発想なのだ。
その生い立ちからみても、札幌のど真ん中に生まれ、いわゆる「北海道」的イメージの環境とはかけ離れたまま、名門代議士の家庭に育ち、札幌西高へ入学したものの、その年の2学期から東京の9段高校に移ってしまった。
以後は大学はもちろん、国会議員生活も東京である。
そして、具体的に示された政治姿勢には「政治家にも欠くことのできない文化や歴史・自然への感覚が鈍磨している(小笠原克・藤女子大教授)。
道議会では「少数与党」ということになっているので、「やりたくてもできないと同情的にみられがちだが、実は「やろうとするものがない」という見方もある。
「やること」といえば、むしろ問中角栄の亜流のような発想に近くなる、という批判だ。
たとえば、「景気対策に最大のカを入れた59年度予算をみて、札幌地区労の重野広志事務局長は「列島改造の道内版だ」と批判した〔注4〕。
世論調査などではなお横路知事への支持は高いのだが、それは「道民党」を掲げるキャッチフレーズづくりの巧みさやタレント性に負う部分も多い。
そして、こうした批判を明白に否定できるような事実なり考え方なりは、着工当日に道庁を訪ねて知事に直接会って話し合っても出てこず、この工事も「前知事によって手続きが敷かれた件は、よほどの状況変化がない限り、知事が変わったことのみをもって政策の変更はしない」主義の一例なのであった。
前知事時代の調査では明らかにされていなかった不安定な巨大断層が発見されたことは「状況変化に相当しないかをきくと、そんなことは聞いていない、という。
理念衰退では、熱烈に横路氏を支援した自然保護団体や身障者団体は、要するに「裏切られた」のだろうか。
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